シリコンバレーとは全く関係ないのですが、気になったので。
講談社が某漫画雑誌のコンテンツを無料でWebに公開して、紙媒体の雑誌も継続して販売。ただし紙媒体の雑誌には特典(紙媒体にしかない情報や付録など)をつけたそうです。そうしたら売り上げがアップしたとのこと。
最後の「売り上げがアップした」ところは物珍しさなどの特別な顧客心理もからんでいるのであんまり興味はないのですが、前半部分は僕の視点から見ると結構おもしろい話で、アナログな世界をWebサービス化するやり方の実演に見えます。通常、雑誌の顧客(=読者)は雑誌の中に書かれている情報に対する対価としてお金を払っています。特に漫画雑誌のように、その媒体に対するこだわりが薄いと考えられるような場合には、もしかしたら何らかの差別化要因が見つけられれば、うまく商売ができるかもしれない、ということを言っています。
僕は日本にいた頃、毎週欠かさず集英社の少年ジャンプを買って読んでいました。でもこちらに来てからは、(1)入荷が1週間遅い、(2)高価である、(3)入手できる書店まで行くのが億劫である、などが理由で、全く読んでいません。もしインターネットを経由して、日本と同じ値段で少年ジャンプが読めるのであれば、紙媒体の雑誌と同じ金額なら払ってもいいと思っています。出版社もインターネットを使って商売ができるようになるといいですね。
さて一方で、先日、北米毎日新聞(発行部数=約7,500部)が休刊を発表しました。インターネットやフリーペーパーの普及による購買読者減少などが理由とのことです。最近はGoogle Newsにマッシュアップされた日本の各新聞社の記事などがあり、地理的な不便もなく無料で閲覧できるようになりました。
こういう、ITとは違う分野からITの技術革新が生まれるのかもしれません。